【特別企画】
「苦難にある人々の祈りといのちと――能登とガザ、絶望の先に」
山本理顕×鎌田東二×島薗進
震災においては阪神淡路、東日本のときと能登の現在、世界ではこの1年のガザの惨状、どちらも日本の人々の関心の熱量がこれまでと大きく異なっている。被害を被ってかろうじて生き延びている人々だが、十分な支援が受けられず放置されている人が多い。そのためにいのちを失っていく人も多数いるのだが、報道もあまりなされておらず、支援のための活動も目立たない。
その背景には、世界的な覇権主義の横行があり、強い者勝ちを是認する考え方がある。気候変動により激甚災害が頻発すること、地球温暖化に対する対応の消極性も未来への無責任を露わにしている。無責任を押し通すような政治家が選挙で当選し、権力を握るような事態も目立つようだ。
なぜこのような世界、このような日本になってしまったのか。宗教と建築という大きく異なる分野に関わってきた3人が語り合う。それぞれの視点から能登とガザにおける祈りといのちを見つめて危機感を共有し、どうしたら希望を見失わずにいられるか、考えていきたい。
山本 理顕 Yamamoto Riken
1945年、北京生まれ。建築家・山本理顕設計工場。
日本大学理工学部建築学科卒業、東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修了、東京大学生産技術研究所原広司研究室研究生。
2007-2011年横浜国立大学大学院教授、2018-2022年名古屋造形大学学長、2022-2024年東京藝術大学客員教授、2024年より神奈川大学客員教授、横浜国立大学名誉教授・名誉博士、日本大学名誉教授・名誉工学博士。
主な作品にGAZEBO、埼玉県立大学、公立はこだて未来大学、横須賀美術館、The CIRCLE チューリッヒ国際空港、名古屋造形大学など。桃園、天津、北京、ソウルなどでも複合施設、公共建築、集合住宅などを手掛ける。
主な著書に『新編 住居論』(平凡社)、『地域社会圏主義』(TWOVIRGINS)、『権力の空間/空間の権力』(講談社)、『THE SPACE OF POWER, THE POWER OF SPACE』(『権力の空間/空間の権力』英語版、TWO VIRGINS)、『都市美』(河出書房新社)など。
2001年「第57回日本芸術院賞」、2024年度プリツカー賞、文化庁長官表彰(国際芸術部門)、神奈川文化賞受賞。
︎©︎Tom Welsh for The Hyatt FoundationPritzker Architecture Prize
鎌田東二 Kamata Toji
宗教哲学・民俗学/京都大学名誉教授、天理大学客員教授。1951年徳島県阿南市桑野町生まれ。國學院大學文学部哲学科卒業。同大学大学院博士課程単位取得中途退学。岡山大学大学院医歯学総合研究科社会環境生命科学専攻博士課程単位中途退学。宗教哲学・民俗学・比較文明学・ケア学専攻。博士(文学・筑波大学)。京都大学名誉教授。天理大学客員教授。石笛・横笛・法螺貝奏者。フリーランス神主・神道ソングライター・吟遊詩人。著作に『神界のフィールドワーク』『翁童論』四部作、『宗教と霊性』『呪殺・魔境論』『神と仏の出逢う国』『現代神道論』『世直しの思想』『世阿弥』『言霊の思想』、サードアルバム『絶体絶命』など。
島薗進 Shimazono Susumu
宗教学者/東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、大正大学客員教授。1948年生。東京大学大学院博士課程・単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科・教授、上智大学大学院実践宗教学研究科・教授、上智大学グリーフケア研究所所長を経て、東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、上智大学グリーフケア研究所・客員所員、大正大学・客員教授。専門は近代日本宗教史、宗教理論、死生学、生命倫理。著書:『宗教学の名誉30』(ちくま新書、2008年)『国家神道と日本人』(岩波書店、2010年)、『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版、2012年)、『ともに悲嘆を生きる』(朝日新聞出版、2019年)など。
概要
日程 2025年1月18日(土)
時間 14:00〜16:30
受講料 一般:2500円
会員:2000円
学生:1500円
会場 GAZEBO (山本ビル200号室 いづみco&work)
(神奈川県横浜市神奈川区泉町15-5. 反町駅徒歩7分 三ツ沢下町駅徒歩10分 横浜駅徒歩15分)
※本講座は対面講座です。ライブ配信はございません。
お申し込み
お申込みの前に必ず受講規約をお読みください。
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