書物と知 Ⅴ

 

第1回:魔王の思想:北一輝という日本思想の特異点

中村昇×島薗進

北一輝とは、何者なのか?さまざまな思想・哲学の結節点として屹立するこの思想家に、あらゆる「政治性」を生来嫌忌する哲学研究者・中村昇が、掛け値なしの素手で挑む。「魔王」は何故「魔王」なのか?北一輝の神秘性の外被をはぎとり、その深層にある真核を把捉する。どこにも分類できない唯一無二の「特異点」であるこの怪物の「本当の顔」は、どのようなものなのか?まずは、三島由紀夫や橋川文三あたりから接近する。後半の宗教学者・島薗進とのまったく予測のつかない対談もお楽しみに。会場は情趣あふれる登録有形文化財・梅村家住宅。


中村 昇 Nakamura Noboru

哲学者、中央大学文学部教授。1958年、長崎県佐世保市生まれ。浪人生時代に松岡正剛主宰の「遊学する土曜日」に参加。同時期から2年間、土方巽のもとで暗黒舞踏家になる。大学入学後は、木田元に師事して哲学を学ぶ。中央大学大学院文学研究科博士満期退学。言語や時間といった普遍的な問題から、落語と哲学の関係性にいたるまで、ユニークな研究を続けている。著書に『いかにしてわたしは哲学にのめりこんだのか』『小林秀雄とウィトゲンシュタイン』『ホワイトヘッドの哲学』『ベルクソン=時間と空間の哲学』『落語―哲学』など。(撮影:薮崎めぐみ)

島薗 進 Shimazono Susumu

宗教学者、東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、大正大学客員教授。1948年生。東京大学大学院博士課程・単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科・教授、上智大学大学院実践宗教学研究科・教授、上智大学グリーフケア研究所所長を経て、東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、上智大学グリーフケア研究所・客員所員、大正大学・客員教授。専門は近代日本宗教史、宗教理論、死生学、生命倫理。著書:『宗教学の名誉30』(ちくま新書、2008年)『国家神道と日本人』(岩波書店、2010年)、『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版、2012年)、『ともに悲嘆を生きる』(朝日新聞出版、2019年)など。


概要

日程  2025年6月1日(日)

時間  14:00~16:30

受講料   一般:2000円

      会員:1500円

    学生:1000円

    会員学生:500円

※本講座はオンラインのライブ配信はございません。

 

※キャンセルは、講座3日前の5月29日(木)14:00まで受け付けます。それ以降のキャンセルはお受けできませんので、ご了承のほどよろしくお願いいたします。


お申し込み

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