【宗教を考える学校】 2025年度
第1回「最澄と日本仏教:一乗主義から山岳信仰まで」
福家俊彦
コーディネーター:鎌田東二×島薗進
伝教大師最澄が生涯をかけて求め続けた仏法のすがた、その核心ともいえる誰もが成仏できるとする「一乗主義」、その実現のために真俗一貫する「大乗戒」をもって有為な人材を育成する必要性を訴え続けた歴史的意義について概説し、そこから日本化した仏教と寺院の特性、ことに経済や芸能分野にまで及ぶ日本文化の形成に大きな影響と与えながら、歴史から忘却されてきたアジールとしての宗教圏に営まれた「別所」の存在と日本独自の発展を遂げた山岳信仰(修験道)に着目し、現代社会における仏教の可能性を考えます。(筆:福家俊彦)
福家俊彦 Fuke Toshihiko
1959年、滋賀県生まれ。立命館大学大学院文学研究科(西洋哲学)修士課程修了。総本山三井寺(園城寺)第164代長吏。天台寺門宗宗機顧問、成安造形大学招聘教授、同大学附属近江学研究所参与、認定NPO法人びわ湖トラスト理事長。三井寺を中心とする日本仏教文化史、日本建築生産史を研究。著書に『三井の山風どこ吹く風』、『三井寺の文学散歩』、『三井寺の精進料理』、『三井寺の建築案内』、『三井寺建築小史』。編著に『園城寺の仏像』全5巻、『園城寺文書』全7巻、共著に『いのちの食味』など。
鎌田東二 Kamata Toji
宗教哲学・民俗学/京都大学名誉教授、天理大学客員教授。1951年徳島県阿南市桑野町生まれ。國學院大學文学部哲学科卒業。同大学大学院博士課程単位取得中途退学。岡山大学大学院医歯学総合研究科社会環境生命科学専攻博士課程単位中途退学。宗教哲学・民俗学・比較文明学・ケア学専攻。博士(文学・筑波大学)。京都大学名誉教授。天理大学客員教授。石笛・横笛・法螺貝奏者。フリーランス神主・神道ソングライター・吟遊詩人。著作に『神界のフィールドワーク』『翁童論』四部作、『宗教と霊性』『呪殺・魔境論』『神と仏の出逢う国』『現代神道論』『世直しの思想』『世阿弥』『言霊の思想』、サードアルバム『絶体絶命』など。
島薗進 Shimazono Susumu
宗教学者/東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、大正大学客員教授。1948年生。東京大学大学院博士課程・単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科・教授、上智大学大学院実践宗教学研究科・教授、上智大学グリーフケア研究所所長を経て、東京大学名誉教授、NPO法人東京自由大学学長、上智大学グリーフケア研究所・客員所員、大正大学・客員教授。専門は近代日本宗教史、宗教理論、死生学、生命倫理。著書:『宗教学の名誉30』(ちくま新書、2008年)『国家神道と日本人』(岩波書店、2010年)、『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版、2012年)、『ともに悲嘆を生きる』(朝日新聞出版、2019年)など。
概要
日程 2025年4月26日(土)
時間 14:00~16:30
オンライン配信
受講料 一般:2500円
会員:2000円
学生:1500円
会員学生:1000円
※1見逃し配信はオンライン参加のお申し込みをされた方全員に対し、講座終了後から数日内に、YouTubeの限定公開のリンクをお送りいたします。
※2キャンセルは、講座3日前の4月23日(水)14:00まで受け付けます。それ以降のキャンセルはお受けできませんので、ご了承のほどよろしくお願いいたします。
※3コーディネーターの鎌田東二先生は、ステージⅣのがんのため、当日の体調次第で出演できない場合があります。悪しからずご了承ください。
お申し込み
お申込みの前に必ず受講規約をお読みください。