ワークショップ
ヒューマンライブラリー 第3回
「命の価値」
ヒューマンライブラリー(人間図書館=HL)は、「生きた人間を本として貸し出す催し」です。生きにくさを抱える人が「本」となり、「読者」に自らの人生を語ります。今回の本役のあんりらさんは、生まれ落ちた瞬間から身の回りに頼れる大人が一人もいない状態で育たれ方です。私は最初に彼女の本を読んだ(お話を聴いた)とき、あまりの衝撃で言葉が出ませんでした。どんな感想もあまりにも薄っぺらで、彼女の人生の重みにはあまりにも不釣り合いに思えました。とはいえ、驚き、怒り、胸の痛み、人生の重みなどで、心が大きく揺れ動いた後、「生きる力」が心の奥から沸き上がり、「光」が見えた気がしたのを覚えています。「彼女の強さはいったいどこから来るのだろう?」――それを知りたくて、東京自由大学でも、彼女のHLを開催することにしました。今回は、HLとしては異例の長めの時間(通常は30~40分)を設定させていただきました。あんりらさんは渾身の力をふりしぼって語ってくださいます。このHLを是非皆様とともに体験したいです。皆様のご参加を心よりお待ちしています。
(司書:津田智子)
(参考)変更の可能性あり
14:00-14:10 HLの説明と参加者の簡単な自己紹介
(参加者の人数次第)(10分)
14:10-15:20 「本」のお話(60-75分)
15:20-15:50 質疑応答(15~30分)
15:50-16:00 休憩(15分)
16:00-16:30 3~4人ずつくらいのグループで話し合い(30分)
16:30-16:45 全体で感想シェア(15分)
今回の本:あんりら
タイトル:「命の価値」
あらすじ:枯れた野菜を齧って生き延びた2歳児が、未来のことを考えられるようになるまでの日記です。
育ての親から奴隷扱いされて暴力(性暴力)を振るわれる日々。特技はアスファルトの上でも眠れることでした。拉致されて暴力を振るわれた後、ひたすら殺されることを祈った夜、帰る家のない未成年の仲間たちと支え合い、耐え忍ぶ日々……。
大人にさえなれば普通に生きられると思っていたのに、難病が発覚、犯罪被害に遭い、違法薬物に依存……。もう取り返せない。もう戻れない。そんな中、憎しみを手放さずに生きていく覚悟をやっとこさ決めたので、今回、命の有効活用を目指してお話します。