世界は不思議でできている
第1回:「天文民俗学と占星術~野尻抱影からユングまで」
鏡リュウジ×中野真備
星の和名の収集に始まり、漁業や農業で利用される天体について研究する天文民俗学。その創始者である野尻抱影(1885-1977)から、占星術研究家の鏡リュウジさんは大きな影響を受けてきました。またあまり知られてはいませんが、野尻は近代の心霊主義にも深い関心を抱いていて、意外なところでユングとも接点があったといいます。
今回は、佐渡のイカ釣り漁撈とインドネシアの漁撈をテーマに研究する気鋭の天文民俗学者、中野真備さんを迎え、最新の知見を伺います。そして、天文民俗学からユングの占星術までを縦横無尽に比較することで見えてくる人類の星へのあくなき情熱について、鏡さんと中野さんが語り合います。大変貴重な機会をお見逃しなく!
鏡リュウジ Kagami Ryuji
占星術研究家、翻訳家。国際基督教大学卒業、同大学院修士課程修了。英国占星術協会会員、平安女学院大学、京都文教大学客員教授。10代のころより占星術や秘教をテーマに各種メデイアで活躍、日本における「占い」のイメージを一新、圧倒的な支持を得る。日本の占星術シーンを牽引し続け、また英国、オーストラリアの占星術学会でも講演、ジャーナルに寄稿するなど国際的に活躍。主な著書に『占星術の文化誌』(原書房)『タロットの秘密』(講談社現代新書)『占星綺想』(青土社)、訳書にジェイムズ・ヒルマン『魂のコード』(朝日新聞出版)、マギー・ハイド『ユングと占星術』(青土社)、『赤の書と占星術』(原書房)、責任編集に『ユリイカ別冊 タロットの世界』(青土社)他多数。
中野真備 Nakano Makibi
人間文化研究機構創発センター研究員・東洋大学アジア文化研究所特別研究助手、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員。2016年國學院大學文学部日本文学科伝承文学専攻卒業。流星・彗星の伝承および佐渡のイカ釣り漁撈における天文民俗について卒業論文を執筆。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程(5年一貫制)に入学し、調査地域をインドネシアへ、テーマを環境認識へと拡大・発展させて、海洋民サマ/バジャウの漁撈における環境認識についてナヴィゲーションや民俗語彙に着目した研究を実施。博士(地域研究・京都大学)。2022年より現職。
概要
※この講座は終了しました
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