水木しげる追悼企画 シンポジウム
「日本人の死生観〜妖怪妖精と異界論をめぐって」
妖怪の蠱惑的な世界を描いてきた、漫画家の故・水木しげるさん。逝去から2年経った今年、水木さんが顧問を務めてきた東京自由大学は、上智大学グリーフケア研究所との共催で、「日本人の死生観—妖怪妖精と異界論をめぐって」を開催します。水木さんを偲び、日本人の死生観に深く関わる妖怪妖精と異界の文化を探求します。
登壇者には、世界的な妖精研究家として知られる井村君江氏、妖怪博士で国際日本文化研究センター所長の小松和彦氏、ミステリー小説家で独自の妖怪ワールドを展開してきた京極夏彦氏をお迎えします。みな水木さんの同志であり、眷属・一族郎党で、世界の妖精妖怪文化を活性化させ続けてきた当事者たちです。その稀代の妖怪妖精論者の聞き手を務めるのは、宗教学者で東京自由大学学長・上智大学グリーフケア研究所所長の島薗進氏と、宗教哲学者で東京自由大学名誉理事長・上智大学グリーフケア研究所副所長の鎌田東二氏。
時はまさしく冬至の頃。真冬の夢のシンポジウムで、妖怪妖精文化に触れ、親しみ、味わい尽くしてみませんか。
プログラム:
第一部 講演 13:00〜15:05
開会の辞 鎌田東二
記念講演 井村君江「交錯する妖怪と妖精」
基調講演(1) 小松和彦「日本の妖怪と死生観〜民俗学の視点から」
基調講演(2) 京極夏彦「妖しを物語る〜異界への誘い」
休憩
第二部 シンポジウム 15:20〜18:00
「見えないモノと日本人の死生観」
パネリスト:井村君江+小松和彦+京極夏彦
コメンテーター:島薗進
司会:鎌田東二・辻信行
閉会の辞 島薗進
井村君江 Imura Kimie
英文学者、比較文学者、ケルト・ファンタジー文学研究家。フェアリー協会会長、イギリス・フォークロア学会終身会員。1932年、栃木県宇都宮市生まれ。東京大学大学院人文科比較文学博士課程修了。ケンブリッジ、及びオックスフォード大学ヴィジティング・スカラー、明星大学教授などを歴任。現在、明星大学名誉教授、うつのみや妖精ミュージアム名誉館長。著書に『妖精の系譜』『ケルト妖精学』『妖精学大全』『私の万華鏡:文人たちとの一期一会』、訳書に『新訳 夏の夜の夢』『新訳 テンペスト』(シェイクスピア著)『シェイクスピアの劇場』(ウォルター・ホッジス著)など。
小松和彦 Komatsu Kazuhiko
文化人類学者、民俗学者。国際日本文化研究センター所長。1947年、東京都生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。信州大学助教授、大阪大学教授、国際日本文化研究センター教授を経て、2012年より現職。妖怪、シャーマニズム、民間信仰、口承文芸などを幅広く研究。16年、文化功労者。著書に『神々の精神史』『憑霊信仰論:妖怪研究への試み』『異人論:民俗社会の心性』『悪霊論:異界からのメッセージ』『日本の呪い:「闇の心性」が生み出す文化とは』『日本妖怪異聞録』『異界と日本人:絵物語の想像力』『妖怪文化入門』『日本魔界案内:とびきりの「聖地・異界」を巡る』など。
京極夏彦 Kyogoku Natsuhiko
小説家、アートディレクター。1963年、北海道小樽市生まれ。桑沢デザイン研究所を経て広告代理店に勤務したのち、独立してデザイン会社を設立。94年、『姑獲鳥の夏』を発表。本作は2005年に映画化され、水木しげるをモデルにした傷痍軍人役として映画に出演した。96年『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞。翌年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞受賞。02年、『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞受賞。翌年『後巷説百物語』で第130回直木賞受賞。11年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞受賞。水木しげるとの親交が深く、対談や関連本の編集、2013年から刊行が始まった『水木しげる漫画大全集』の監修を務めている。
島薗進 Shimazono Susumu
宗教学者。1948年、東京生まれ。1977年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学文学部宗教学宗教史学科教授、同大学院人文社会系研究科教授を経て、現在、上智大学大学院実践宗教学研究科研究科長・特任教授、同グリーフケア研究所所長、同モニュメンタニポニカ所長。著書に『現代救済宗教論』『〈癒す知〉の系譜:科学と宗教のはざま』『スピリチュアリティの興隆:新霊性文化とその周辺』『国家神道と日本人』『日本仏教の社会倫理』『宗教学の名著30』『日本人の死生観を読む』『つくられた放射線「安全」論』『精神世界のゆくえ』『いのちを“つくって”もいいですか』など。
鎌田東二 Kamata Toji
宗教哲学者、民俗学者。1951年、徳島県阿南市生まれ。國學院大學大学院文学研究科神道学専攻博士課程修了。NPO法人東京自由大学初代理事長。京都大学こころの未来研究センター教授を経て、現在は上智大学グリーフケア研究所特任教授・放送大学客員教授・京都大学名誉教授。著書に、『神界のフィールドワーク』『聖なる場所の記憶:日本という身体』『宗教と霊性』『ケルトと日本』(鶴岡真弓との共編著)、『神と仏の出逢う国』『聖地感覚』『世直しの思想』『世阿弥:身心変容技法の思想』『講座スピリチュアル学』(企画・編集 全7巻)など。
概要
日程 2017年12月17日(日)
時間 13:00~18:00(開場12:00)
受講料 一般:1500円
東京自由大学会員:1000円
学生:1000円
上智大学グリーフケア人材養成講座受講生
:1000円
当日会場にてお支払をお願いします。
定員 700名
会場 上智大学四ツ谷キャンパス
6号館(ソフィアタワー)101室ホール
上智大学アクセス MAP
四ツ谷キャンパス MAP
申込 以下のURLからお願いいたします。
https://eipo.jp/griefcare/
主催 上智大学グリーフケア研究所
NPO東京自由大学
Link
Search
ALL RIGHT RESERVED. TOKYO JIYUDAIGAKU.