特別講座
「天皇制はなぜ永続するのか」
大澤真幸
日本史の最大の謎は、天皇制である。なぜ天皇制(だけ)は持続するのか。
武家政権は、何度も交替したが、天皇制は持続した。そもそも、統治の主体が、実質的に武家政権に移行した後でも、天皇や皇室は廃止されることはなかった。天皇と深く結びついているように見えた身分や制度、たとえば公家や摂関家は今や完全に消えたが、天皇制だけは残っている。
天皇制という謎に、理論社会学の立場から迫る。
大澤真幸 Osawa Masachi
社会学者。1958年、長野県松本市生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。思想誌「THINKING『O』」主宰。著書に『行為の代数学:スペンサー=ブラウンから社会システム論へ』『文明の内なる衝突: 9.11、そして3.11へ』『ナショナリズムの由来』(毎日出版文化賞受賞)、『現代宗教意識論』『〈世界史〉の哲学』『ふしぎなキリスト教』(橋爪大三郎との共著、新書大賞)、『夢よりも深い覚醒へ』『ゆかいな仏教』(橋爪大三郎との共著)、『日本史のなぞ:なぜこの国で一度だけ革命が成功したのか』など。
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